【金閣寺(鹿苑寺舎利殿)】見どころは金の3階建て鹿苑寺舎利殿&庭園「鏡湖池」

◎金閣がある
◎金閣寺庭園には日本列島、神仙蓬莱世界、極楽浄土思想が表されている。

ゆかりの人物:足利義満(創建)
創建:室町時代

金閣寺とは

足利義満の菩提寺・鹿苑寺の舎利殿

金閣寺は室町幕府第3代将軍足利義満が建造した。
義満は、日本歴史のなかでも特異な人物。織田信長、豊臣秀吉、徳川家康にまさるともおとらない実力の持ち主といってよい。

その義満が権力絶頂のときに、この場所に壮大な御殿・北山殿(きたやまどの)を建造した。
北山殿は義満の住まいであり、政治の中枢であり、外交部であった。

北山殿には紫宸殿、公卿の間など多数の建築物があり、そのうちの舎利殿(しゃりでん。お釈迦様の骨や遺灰を祀るお堂)が現在の金閣だ。

北山殿は義満の死後遺言により寺となり、義満の法号鹿苑院にちなんで鹿苑寺と名づけられた。

なので、ほんとうは「鹿苑寺の金閣」なのだが通称、金閣寺として有名。

北山殿は義満の息子義持の代で破壊され、唯一残ったのが金閣。

金閣は3階建て

禅寺の建造物は2階建てが普通だが、金閣(鹿苑寺舎利殿)は3階建てになっている。

3階:禅様式
2階:武家様式の書院造り。
2階と3階の内外の壁と天井がすべて金箔でおおわれている。

1階:公家様式の寝殿造り。

義満は将軍・朝廷・仏教の三代カテゴリーのすべにおいて最高権力をもった。
金閣の3階建て構造は義満の権力コンプリートが表現されているといってよい。

金閣は1950年に焼失した

金閣寺は1950年、修行中の大谷大学の学生僧・林承賢によって放火され焼失した。
1955年に再建され、創建当時に姿に復元された。

金閣寺(鹿苑寺)庭園【特別名勝・特別史跡】

金閣寺庭園は、池を中心に造られている池泉庭園。
池は鏡湖池(きょうこち)で、そこに島、石が配置されている。

庭も金閣と同様、庭の要素”全部乗せ”で、欲張り義満を象徴した庭といえる。

・日本列島を表す・葦原島と淡路島
・仏の世界を表す・三尊石組
・不老不死を願う神仙蓬莱世界を表す・鶴・亀、夜泊石
・宗教の世界観を表す・九山八海石

鏡湖池

日本列島を表す 葦原島、淡路島

「葦原」は日本のこと。日本神話で日本のことを「葦原の中つ国」といったことから。「中」は高天原と黄泉の国の間の意味。
葦原島は日本列島を表している。

葦原島(表。金閣から見た)

葦原島(裏。金閣を背景にして見た)

仏の世界を表す 三尊石組

三尊は、釈迦三尊(釈迦如来、文殊菩薩、普賢菩薩)、阿弥陀三尊(阿弥陀如来、観音菩薩、勢至菩薩)のように、3仏1組で安置される仏像。
三尊石は、これにならって組まれた石。

金閣寺庭園には三尊石組が2カ所ある。
いずれも葦原島にあり、一つは、表(金閣から見た正面)の護岸真ん中あたり。

もう一つは、裏(金閣を背景に見た)の護岸真ん中あたり。

不老不死を願う神仙蓬莱世界を表す 鶴島・亀島、夜泊石(よどまりいし)

神仙蓬莱は不老不死の仙人が住むという理想郷。
庭には不老長寿の願いがこめられている。
鶴・亀
鶴・亀はその象徴。
金閣寺庭園には、鶴・亀のセットが2カ所ある。
一つは、金閣正面の鶴島・亀島。もう一つは金閣横の入亀・出亀
鶴島・亀島

出亀・入亀

金閣の上から見ると泳いでいるように見えるそう。
夜泊石
夜泊石は、蓬莱島にある不老長寿の薬や財宝を求めて、夜海に停泊している船の姿を表している。

宗教の世界観を表す 九山八海石(くせんはっかいいし)

九山八海は、古代インドの宗教的世界観の形。
仏教、バラモン教、ジャイナ教、ヒンドゥー教などでは、世界の中心には須弥山(しゅみせん)という神々が住む聖なる山があり、その周りを八つの山と八つの海が囲っていると考えられている。
九山八海石はその世界を一つの石で表したもので、金閣寺庭園の九山八海石は日本庭園では最も古いとされる。

有力武将寄贈の石

細川石
足利義満を補佐して管領・細川頼之が寄進した石。
葦原島を船に見立てると船をこぐ船頭のように見える。

畠山石
足利義満に重用された畠山基国が寄進した石。
富士山の形が特徴。

赤松石
赤松氏が寄進した石。

参考資料:田中昭三『京都 とっておきの庭案内』小学館

苑路

銀河泉(ぎんがせん)

足利義満、お茶の水。

巌下水(げんかすい)

足利義満、手洗いの水。

金閣寺垣

垣根は寺独自のデザインで組まれている。
金閣寺垣は、高さが低く縦横直角に組まれるシンプルな型。

龍門瀑(りゅうもんばく)

龍門瀑は、「登龍門」の由来となった古代中国の故事で「鯉が龍門の滝を登って龍に成った」という「鯉の滝登り」逸話の場面を再現するもの。
ひたすら修行を繰り返す禅の理念を示している。
流れ落ちる滝と滝を登ろうとする鯉の石組、鯉魚石が通常セットで組み込まれている。

金閣寺の鯉魚石は、今まさに池から滝登りをしようという姿を表していて、かなり存在感がある。

安民沢(あんみんたく)

金閣寺が建立される前、この地は足利義満の前に栄華を極めた西園寺家の所有だった。
安民沢はその頃からあったとされる。

白蛇の塚(はくじゃのつか)

安民沢の中島に白蛇塚がある。
白蛇は弁才天の使い。智恵・芸能などの神様。

茶室 夕佳亭(せっかてい)


富士型手水鉢

貴人榻(きじんとう)

昔高貴な人が座った腰掛石。室町幕府より移設された。

江戸時代のもの。後水尾天皇の行幸の際、茶人の金持宗和(かなもりそうわ)が造った。
煌びやかな金閣と真逆の侘びた様子。


重要文化財

絹本著色足利義満像
木造不動明王立像
など

特別史跡・特別名勝

金閣寺(鹿苑寺)庭園

宗派

禅宗・臨済宗

日本のおもな宗派

密教系天台宗
真言宗
浄土宗系浄土宗
浄土真宗
日蓮宗
禅宗系臨済宗
曹洞宗
黄檗宗

金閣寺ホームページ

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